割烹のポテトサラダ

「食」のよもやま話

僕が勝手に名物と名付けた、割烹佐々木のポテトサラダ。

カウンターいっぱいに並ぶ大皿にその日その日の

料理の中で真っ先に無くなっていく。

基本は出される料理はお任せなので、

大皿の料理は均等に減っていくのだが、

ポテサラを単品で頼む人が

居る時は特にドンドンと減っていく。

 

僕はこのポテサラの不思議な美味しさの

秘密を知っているから驚かないが、

初めて口にするほとんどの人は

このポテサラを口にしてから数秒後には

様々な反応を示す。

「こんなポテサラは初めて・・・」

「何かがアクセントになってる・・・」

「旨い!」

 

一口で食べられるようになった塊が

3つ皿に乗って目の前に出てくる。

一つを箸で摘まんで口にする。

滑らかな舌触りのポテトの先にコリッとする

歯触り・・・。

その後からマヨネーズの上品な酸味に被さって

紫蘇のほんのりした酸味が口に広がる。

そして最後にコリッとしたものから来る

塩気と燻製のような燻された香りが

全体をまとめていく。

 

口にしてから喉元を通り過ぎるまでのあっという間の

出来事が3回続いて皿が空になる。

直ぐに「もう一皿」と言いたいところだが、

他の料理も美味しいからここは我慢。

出される料理が全て出た後に追加で頼もう・・・

といつも思うのだが最後には満腹で、

ポテサラを追加で頼んだことが無い。

いつの日にか、お任せコースにせずに、

単品でポテサラを思う存分食べてみたいものだが、

ポテサラの記憶があるから機会を見つけては

お店に予約を入れてしまうのが

良い塩梅なのかも知れない。

 

一口口にした時に感じる塩気のあるコリッとしたものの

正体は、いぶり沢庵、通称「いぶりがっこ」。

いぶりがっこを薄くスライスしたものを

受け皿にしてポテサラ本体が乗っているから、

一口サイズとなっている。

この一口サイズによって、旨味、酸味、燻味、塩味

が複雑に一度に味わえる。