食用サボテン・ノパル

食・彩・記

ある日の朝、メキシコ料理屋で卵白のオムレツを注文した。

「Omelet light

(Whites, nopal, sweet corn, spinach, mushrooms, red sauce and cottage)」

メニューの詳細でオムレツの中身に、

メキシコ料理に良く使われる食用サボテンであるnopalが使われているのが分かり

是非とも食べてみたいものだと思ったからだ。

 

nopal=ノパルはサボテン科のウチワサボテンの若い茎の通称である。

サボテンを食したことは我が人生の歩みの中で無かったので

注文してからテーブルに出されるまでの間は、何かワクワクしている僕がいた。

 

出されたお皿は想像とは大きく異なる盛り付けがされていた。

主人公のオムレツは意外に小さめで、その主人公を取り巻く赤いソースと

ノパルとノパルの上に乗せられたカッテージチーズが本来の脇役を通り越して目立っていた。

メニューから見てノパルはオムレツの中身だと思っていたので、

お皿の上の大きなノパルの存在には圧倒された。

ノパルそのものを食せるという事で、僕のアドレナリンが湧き出て来るのを感じたのだった。

 

ノパルを切り分けてカッテージチーズを乗せて口にする。

恐らく青臭いのだろうな・・・という心配はノパルが口に入ってきた瞬間に吹き飛んだ。

全くクセが無い代わりに、ネバネバ感が口に広がる。

そのネバネバ感はオクラのネバネバ感に似ていた。

オクラと同じくノパルを加熱することでネバネバが生じてくるのだろう。

味は塩気を含んでいたので恐らく塩茹でしたノパルなのだと思う。

 

二口目以降は、僕の好みでを振りかけ味を濃くして、

トマトソースとカッテージチーズを乗せて口にした。

人生初めてのノパルはその存在感に圧倒されたものの

それ自体の味はそれ程の存在感が無く、

主役の料理の副菜で使われることが多いのだろう・・・という事は理解出来た。