アスパラガスの煮物

「食」のよもやま話

初めて出会う食材を見た時から

それを食した時の事を想像して

ある時には期待が膨らみ、

ある時には躊躇してしまう。

 

この煮物が落ち着いた乳白色の小さな器に入れられて

目の前に出てきた時、まずはその色の鮮やかさに目が奪われた。

一瞬、つくし?と思ったが、

聞くより先に大将が「アスパラガス」であることを

説明してくれた。

 

細いアスパラガスが存在することは

スーパーなどでよく見かけていたので

知っていたがこれほどまでに細いのは

見たことが無かった。

アスパラガスといえば、

僕は太めのものが好き。

食べ応えがあるから。

軽く塩と胡椒でソテーして

そのまま料理の添え物として・・・。

ソテーした数本のアスパラガスを

皿の中央に置いて、その上にポーチドエッグを

おしゃれに乗せれば完璧な逸品となる・・・。

単純に茹でて3センチ位の長さにして

サラダの上に乗せるのも色合いとして良い・・・。

 

調べれば、初めて見るこの細いアスパラガスは

SSサイズのものを指すらしいが、

別名ハリガネアスパラガスと呼ぶ農家もあるらしい。

乳白色の小さな器からその数本を箸で口に運ぶ。

かすかなシャキシャキ感の後から

アスパラガスの風味が被さる。

その風味は太いものと全く変わらない。

噛みしめれば微かな出汁と塩気がしみ出してくる。

この至福の時間は数回箸を運んだだけで終わってしまった。