鯖寿司

食・彩・記

いわゆるデパ地下の催事で九州物産展にタマタマ出くわした。

見ているだけでも楽しいから、冷やかし半分でゆっくり見て回る。

もしもお金の余裕とお腹の余裕があるならば、

ほとんどのお店で購入したい欲求が強く出て

両手に持ちきれないほどのモノを購入してしまう事だろう。

幸い、お金もお腹も余裕が無いのでそんな無謀な事はしない。

 

ゆっくりと回ってから狙いを定めたお店の前で足を止める。

そのお店は、五島列島の鯖寿司のお店。

足を止めると同時にお店の人が「美味しい鯖寿司ですよ」と声を掛けてくる。

1人前の小分けにされた2種類を指さして問う。

「これとこれはどう違うの?」

待ってました!と答えてくれる。

「こちらが棒寿司、こちらがそれを切り分けたモノです」

家に帰ってからすぐに食べたいから、

「じゃあ、こっちの切り分けたモノを1つ下さい」・・・。

 

家に着いてから早速開封・・・。

お店の人が乾燥を防ぐためにラップがかかっています・・

という通りにラップがかかっている。

食べる度にラップを取るのは食べる連続性に

欠けてしまうので、あらかじめ一切れずつ事前にラップを取り除く。

お皿にたっぷりの醤油わさびを準備して

一切れずつ醤油とわさびを付けて口に運ぶ。

口に入ってきた瞬間に程良い酸味が口に広がる。

噛み進めれば、でしめられたと酢飯が混ざり合う。

そこに醤油の風味が加わって複雑な旨味となっていく。

次から次へと口に運ばれて鯖寿司が詰まっていた容器は

あっという間に空になってしまった。