鶏の皮はその好き嫌いがかなりはっきりしている食材だと思う。
見るのも嫌だというくらいに鶏の皮を嫌う方には悪いけれど、
僕にとっては大好物の食材の一つだ。
安価に手に入る鶏の皮を使った母の手作り料理は、
貧しかった僕の幼少期のメインディッシュになることが多かった。
幼少期からの旨さの記憶は消え去ることが無いから、
鶏の皮が僕の大好物である事はこの先この世を去るまで変わらないだろう。
この日は鶏の胸肉から剥いだ皮を唐揚げにした。
剥いだ鶏の皮を一口大に切り分ける。
醤油にニンニク、ショウガ、お酒を加えた調味液に漬けて揉み込んでから10分程放置。
10分後、片栗粉を加えてから少量の油で唐揚げに。
一口すればジュワーッと皮から、調味液の旨味を伴って脂が滲み出てくる。
その旨味が口の中から消え去っていくか行かないうちにアルコールを口にすれば、
全ての旨味をアルコールが絡め取ってくれながら喉元を通り過ぎていく。
お皿の中の鶏皮が無くなるまで、この至福の時が繰り返される。
自分が好きなモノを好きなように作って美味しく楽しむことは免疫力をアップさせてくれる。