蕎麦麩

食・彩・記

目の前に小鉢が出てきた。

出してくれた女将といつもの会話となる。

「これは?」

「そばふ・・です。」

「そばふ?聞いたことが無いな。」と知らぬ事を自慢する僕。

 

するとカウンター越しにいた大将が説明してくれた。

そば粉を生麩に練り込んだ蕎麦なんです。」

一口すれば出汁の効いた煮汁が纏わり付いた蕎麦麩

を感じ、噛めば蕎麦に弾力が付いた食感。

この弾力が生麩の威力なのだろう。

初めての食感はホンの二口で終わってしまったが、

初めての経験をしっかりと楽しむことが出来た。