ピリ辛潰しキュウリ

食・彩・記

一寸ツマミに何か欲しいな・・と

冷蔵庫を覗いた時にキュウリを見つけると

直ぐに食べたくなるのが我流の即席キューリ漬け。

 

幼い頃のキューリといえば、ぬか漬けキュウリ。

ぬか床管理責任者では無かったが、

母の手伝いとして床下のかめへ手を突っ込んで

今日はキューリ・・・と手探り。

その間にいい加減ではあるがぬか床攪拌も並行作業。

それにしてもぬか床の特有の香りはかき混ぜる手に

しっかりとこぶりついて、一生懸命に洗っても

消せなかったことを今でも覚えている。

 

さて、我流の即席キューリ漬けであるが、

理想は漬けて一晩は放置してしっかりと味を

キューリに染みこませたい。

だが、急に思いつくことが多いものだから、

調味液に漬け込んで直ぐに食らいついてしまう。

キューリをまな板の上に置く。

まな板のキューリ状態でキューリはすっかり

これから我が身に起こることを理解している。

キューリの上に手のひらを乗せて体重をかける。

キューリが不規則に潰れていく。

上品に潰すには他の手もあるが本法が手軽さでは

一番と思う。

潰れた箇所中心に手で裂きながら全体を潰す。

潰しすぎは食感が無くなってしまうから避けたい。

適度な長さに切って、これで調味液が染みこむ状態に。

 

調味液は全て目分量。

目分量の言い訳としては、その都度都度の味が楽しめるから。

醤油、おろしニンニク、ラー油、粉末ガラスープを

ドクドク、パラパラと合わせて味見。

濃い味が好きな僕向けの調味液が出来上がる。

最後は調味液を飲み込むのが我流なので、

ついつい調味液は多くなる。

ニンニクの香り、ラー油からのゴマの香りがたまらない。

香りだけで、ツマミになるのでは無いか。

 

キューリを口にすれば、キューリがシャキシャキと

口の中で踊り出す。

その後からニンニクの旨さ、ラー油の辛さが追いかけてきて

醤油の旨みと塩気が全体をまとめながら腹の中に入っていく。