この日のお通しは、ふぐの湯引きだった。
湯引きとは食材をサッと熱湯にくぐらせてから急冷する調理法だ。
ふぐの場合、生の身の食感と熱が入った身の食感が全く異なる・・・。
生の身は一寸でも厚いとかみ切れぬ程身がしっかりとしている。
だが、熱が入るとコリッと感は無くなって一寸堅めのしっかりとした食感となる。
目の前の小皿に乗ったアサツキを巻き込んだふぐの湯引き。
しっかりと自家製ポン酢が絡んでいる。
一片を口に放り込む。
湯引きされたしっかりとしたふぐの身を感じるとともに
爽やかなポン酢の酸味が絡み合う。
噛みしめればその先のアサツキの辛みが混ざり合っていく。