目の前に供されたお皿を見た瞬間に、
和食のお店なのに珍しいな・・・と感じた。
名前はハッキリとは覚えていないが、イタリア料理で
良く出る野菜を熱いソースに付けて食べる料理である事は分かった。
大将に「これは・・・?」と問うと
「バーニャカウダです。」と答えてくれる。
「そうだよね。和食では珍しいね・・。」と一寸知ったか振り。
色とりどりの野菜が嬉しい。
添えられた熱々のソースの蓋を取ってから野菜をそのソースに付けて口にする。
口に入った瞬間に、アンチョビのクセのある塩気と
ニンニクの旨味が口に広がっていく。
一寸ピリッとする辛みは大将のオリジナルだろうか。
いつもならしっかりとその点を質問するのだが
先ほどの知ったか振りの反省から、
「旨いねえ・・・」としか口に出来なかった。