大将が嬉しそうにFacebookで鮭児が手に入ったと
投稿していたのは知っていた。
その大将のFacebookの投稿によれば、鮭児は1万本に1~2匹
しか獲れないらしい。
そんな貴重な鮭だから、証明書やブランドがしっかり付いている。
Facebookを見ていて、チャンスがあれば食べてみたいな、、、とは思っていたが、
その鮭児が目の前に出てきたのは、そのFacebookの投稿を見てから
それ程日は経っていなかった。
「鮭児の塩焼きです」と大将が僕の前に皿を差し出した。
「Facebookに投稿してたあの鮭児?」
僕が問うと間髪入れずに
「これが証明書です・・・」
別に疑っているわけでは無いが、証明書の存在は
この鮭児が貴重な鮭であることの証明だ。
鮭児はその魚体いっぱいに脂がのっており全身トロ状態であるという説明の通り、
一切れを口にすると、脂の旨味が口いっぱいに広がっていく。
「旨いねえ」と僕が言うと
大将は満面の笑みを返してくれた。