サケ

産地と属性

紅ざけ、銀ざけなどの総称。しゃけともいう。市場に多く出回っているのは白ざけ。種類によっても魚肉の色の濃度が異なる。
全長1m。背部は藍銀色、腹部は銀白色。9月から翌年1月までに、生まれた川に帰ってきて、産卵する。この時期は雄雌ともに魚体に不規則な赤紫色の斑点が現れ、雄は両あごが伸長して「鼻曲がり」となる。このときサケはエサをとらないので味が落ちている。
現在は川をさかのぼる途中で捕まえて卵をとり、人工孵化が行われ、5~6㎝になった稚魚を放流している。本州の日本海沿岸一帯と、太平洋沿岸は利根川から北、カムチャツカ、北米など、北太平洋に分布する。
サケ科で秋が旬。

栄養成分の働き

カルシウムの吸収率を高めるビタミンDが豊富。良質なタンパク質と脂肪に富み、コレステロールや中性脂肪を減らし、血液をさらさらにするEPA(エイコサペンタエン酸)がある。また脳細胞を活性化するDHA(ドコサヘキサエン酸)や、強力な抗酸化作用で目や肌の老化、動脈硬化やがんを防ぐアスタキサンチンが含まれる。アスタキサンチンは魚類の中で含まれているのはさけだけ。
またビタミンB群や、脳神経の働きを助け、血行をよくするナイアシンが含まれる。さらに、味覚を正常に保つ亜鉛などのミネラル類が多く、生活習慣病予防に効果がある。また、粘膜や皮膚の健康には欠かせないビタミンAも含む。
ほかに、頭の軟骨にはムコ多糖類が含まれ、関節の働きをなめらかにし、肥満を予防する作用がある。皮にはコラーゲンが多く、美肌づくりや老化防止に力を発揮する。

栄養成分

タンパク質、脂肪、ビタミンA、B群、D、E

注意点

サケは加熱しすぎると身が締まってボソボソになり味が落ちる。そのため、調理の火加減には細心の注意が必要。

ポイント

切り身なら、身に白い脂肪が筋状に入っており、きれいなサーモンピンク色のものを選ぶ。1尾ならウロコが銀色に光っていて、身に張りがあり、エラが鮮紅色でくずれていないものを選ぶ。また、4kg前後の雄がよい。
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