ヒヨコ豆

産地と属性

マメ科ヒヨコマメ属の自家受精の作物。
「ガルバンゾー」や「チックピー」、「エジプト豆」とも呼ばれる。
原産地は西アジア。おもな産地はインド、地中海沿岸、中東など。一般に、日本では栽培されていない。インドでは冬、地中海では夏に収穫されることから、日本での旬も分かれる。
半乾燥地域で栽培され、中南米ではスペイン人の植民後に栽培が始まった。日本では、第二次大戦後にメキシコから輸入された。
たんぱく質が豊富で、菜食主義者の多いインドでは広く用いられる。カレー風味で煮込んだ「チャナー・マサラ」や、中東ではレモン汁やゴマとペーストにした「フムス」、ハーブや香辛料と一緒にすりつぶし、丸めて揚げた「ファラフェル」が有名。ヨーロッパでは、サラダやスープの具材として使われる。ほっこりとした歯ごたえと、くせのない風味が特徴。
名前は、全体の形がヒヨコの頭に似ていることに由来する。
製粉して小麦粉と混ぜたり、菓子の原料やコーヒー豆の代用としても用いられる。 

栄養成分の働き

食物繊維を多く含み、腸内の善玉菌を活性化する。便の量をふやしてコレステロールを排出するため、便秘の改善をはじめ、動脈硬化や糖尿病、がんの予防も期待できる。
葉酸が豊富で、たんぱく質や細胞の生成に働き、赤血球の細胞の形成を助けたり、胎児の正常な発育に役立つ。
良質なたんぱく質が含まれ、血液や筋肉をつくり、エネルギー源としても使われる。
鉄や亜鉛などミネラル類もバランスよく含まれ、貧血を予防したり、新陳代謝に必要な酵素をつくる成分となる。
ビタミンB1・Eも含み、老化や動脈硬化、生活習慣病の予防、疲労の回復にも役立つ。 

栄養成分

たんぱく質、食物繊維、カリウム、リン、マグネシウム、カルシウム、鉄、ビタミンB1・B2・E、葉酸など 

注意点

硬いため、水でもどす場合は一晩漬ける。煮るときも、1~2時間かけたほうがよい。 

ポイント

煮豆やいり豆、カレーやスープの具材にして食べるとおいしい。
乾燥したものは、密閉容器に入れて保存する。ゆでたものは、冷蔵庫で4~5日保存が可能。
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