おから

産地と属性

大豆から豆腐を作る過程において、豆乳を絞った後に出るかすのこと。

名前の由来は、茶がらなどと同様に中身の成分が抜けたものを「から(殻)」といい、それに丁寧語の「お」をつけて生まれた。「から」は「空」にも通じるため、縁起を担いで別の呼び名がつき、関東ではその白さから「卯の花」、関西や東北地方では切らずに食べられることから「雪花菜(きらず)」などと呼ばれている。

江戸時代から庶民の食べ物として重宝され、豆腐店などでは無料で提供するところもあるが、日持ちがしないこともあり乾かして家畜の飼料にする以外は、廃棄されてきたものも多い。一方、近年の健康志向とリサイクルブームがあいまってその価値が見直され、シリアルやせんべいなどにする新しい食べ方や、燃料や緩衝材に加工されるなど色々な形で再利用されるようになってきている。

栄養成分の働き

原料となる大豆の皮や胚芽部分などの繊維質を豊富に含む。食物繊維は便通を良くし有害物質の腸内滞留を防ぐほか、高コレステロールや肥満を予防する働きもある。また豆乳と比較して、たんぱく質やカルシウムを多く含んでおり、豆腐と同じようにレシチンやサポニン、イソフラボンも含まれているため、機能食品としても優れている。

栄養成分

たんぱく質、脂質、カルシウム、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、レシチン、サポニン、イソフラボンなど。

注意点

賞味期限の目安は2〜3日であるため、買いすぎたと思った場合は、残った分を冷凍保存すること。小分けにし、ラップにくるんで冷凍すれば1ヶ月は保存が可能となる。

おからパウダー」を飲み物などに混ぜてダイエットに使う場合、繊維質が多いため摂り過ぎると胃腸に負担がかかる。少量から始め、徐々に増やしていくこと。

ポイント

市販されているものには「生おから」「乾燥おから」「おからパウダー」の3種類があるため、目的に応じて使い分けると良い。「生おから」は大豆の風味をそのまま感じられるため、和え物や煮物(こちらも「卯の花」と呼ぶことがある)に。「乾燥おから」は水でもどして「生おから」と同様に使うか、そのままハンバーグなどのかさ増しにも使える。「おからパウダー」は、パウンドケーキなどに加えたりする他、ドリンクに加えて飲むこともできる。

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