サンザシ

産地と属性

バラ科サンザシ属の植物。漢字では「山査子」と書く。
原産地は中国。日本へは朝鮮半島を経て渡来した。
サクランボよりも少し大きい赤い実をつける。果実は、生薬、健康食品、ドライフルーツなどに用いられる。
一般には、果実をつぶしてドライフルーツとして出まわることが多い。
「セイヨウサンザシ」「オオミサンザシ」「サンザシ」がある。サンザシ、オオミサンザシの果実は、生薬として利用される。
ヨーロッパでは「メイフラワー」といい、西洋医学でも用いられている。セイヨウサンザシの果実や葉は、心筋衰弱などの心臓病に使われる。
日本では、古くから血行障害によいとして利用されてきた。

栄養成分の働き

カテキン、アントシアニン、ケルセチンなどポリフェノール類が豊富で、とくにカテキンは100g中に200~800mg含まれている。これはブルーベリーより多く、赤ワインの8倍をも上まわる量。しみ、そばかすの予防や内臓脂肪の燃焼、発がんの抑制にも効果が期待される。
クエン酸を多く含み、食物の消化・吸収の促進や、胃腸の調子をととのえて食欲を増進させる。ポリフェノール類との相互効果で、疲労の回復や体の強化、免疫力の向上などにも働く。
ビタミンCが豊富で、コラーゲンをつくって美肌や粘膜の健康維持に役立つ。そのほか、ストレスへの抵抗力を強めたり、鉄分の吸収を促す。抗酸化作用もあり、有害な活性酸素から体を守ることで、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できる。
ビタミンB2も含み、肺や副腎の機能を正常に保つ。
カルシウムや鉄分もバランスよく含み、丈夫な骨格の形成や貧血の防止に役立つ。

栄養成分

クエン酸、カリウム、ビタミンC、カテキン、カルシウム、リン、ナトリウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB2など

注意点

妊娠中や授乳中の影響についてはあまりデータがなく、摂取は避けたほうがよいとされている。

ポイント

ドライフルーツは、煮溶かしてゼリーにして、ケーキやクッキーに用いてもおいしい。
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