ヨメナ

産地と属性

キク科の多年草。漢字では「嫁菜」と書く。
別名「キクナ」、「セッケングサ」、「ナツギク」とも呼ぶ。
山野や土手、道端の少し湿ったところに自生する。
種類によって異なるが、原産地は中国、韓国、インド。
日本では、「うはぎ」として万葉集に登場し、このころには渡来していたとされる。
国内では、本州から九州・四国地方にかけて生息している。
旬は3~4月にかけて。秋に白い花を咲かせるが、食用にするのは春に出る若菜を摘み取ったもの。
ヨメナを混ぜた「よめなごはん」が有名。ほかにもおひたしや和えもの、ごまあえ、天ぷらなどでも、香りやうまみを楽しめる。雪どけあとのアクが少ないものは、生で汁物の具としても使える。

栄養成分の働き

最も多く含まれているβ(ベータ)-カロテンは、ビタミンAの働きをもち、目の健康を維持し、皮ふや粘膜の形成に働く。また、細菌やウイルスなどの病原菌から体を守る効果もある。さらに抗酸化作用をもつため、体内の活性酸素を除去して免疫機能の向上や老化の防止、がんの予防に役立つ。
カリウムを含み、体内の余分なナトリウムを排泄(はいせつ)するので、血圧を下げる働きをする。

栄養成分

ビタミンA(β-カロテン)、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、ビタミンC・K、葉酸

注意点

アクがあるので、たっぷりのお湯でゆでてから調理に使う。

ポイント

β-カロテンは油に溶ける性質があるので、炒め物にすると効率よく栄養が吸収できる。
採取する際は、若い葉を、爪で軽く摘み取れる部分からにする。
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