タチウオ

産地と属性

スズキ目、サバ亜目、タチウオ科に属する魚。漢字では「太刀魚」と書く。
姿が太刀(たち)に似ていることから、この名がつけられた。
全世界の熱帯、温帯に分布する回遊魚。
日本では、北海道から西日本、東シナ海まで生息し、九州や瀬戸内海が産地になっている。
昼は海の深いところにいるが、夜は比較的浅い表面にまで浮かんでくる。
全長は70㎝~1.5mまであり、大きいものでは2m以上ある。
鋭い歯が目立ち、全身は左右に平べったく、背びれが全体に伸び、腹びれと尾びれがない。
ウロコはないが、全身がグアニンという銀色の物質で覆われている。
産卵時期は、6~10月だが、旬は春先から夏にかけて。最も脂がのっておいしくなるのは夏とされ、エイコサペンタエン酸(EPA)・ドコサヘキサエン酸(DHA)も増加している。
肉質がよく、刺身や塩焼きにするのがいちばんおいしいといわれる。から揚げなど、さまざまな料理にも利用される。

栄養成分の働き

動脈硬化や心筋梗塞(こうそく)の予防に役立つEPAや記憶力や集中力を高めるDHAが豊富。
歯や骨を形成する材料の一つであるリンや、神経障害や虚血性心疾患を予防するマグネシウム、血行をよくするナイアシンなどのミネラルも含んでおり、カルシウムなどの吸収を助けてくれるビタミンDも多い。

栄養成分

脂質、リン、マグネシウム、ナイアシン、ビタミンB2・E・D、レチノールなど

注意点

アレルギー体質の人が多く食べると、湿疹やじんま疹がでることがある。

ポイント

身が固いもので、1m前後のものがおいしい。皮のグアニン質は鮮度が落ちると、はがれたり異臭を放ったりするので、銀色の部分が鮮明で傷がないものを選ぶ。
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