寒サワラの照焼

食・彩・記

サワラの照り焼きを頂いた。

サワラは漢字で鰆と書く。

漢字から分かるようにその旬は春だと思ってしまうのだが、それは春がサワラの豊漁期だから。

身が締まって脂が乗っている冬に獲れるサワラが美味しいのだという。

その冬に獲れるサワラが寒サワラ。

出てきたお皿には上品に照焼されたサワラの切り身。

一口すればしっかりとした身がフワーッと口に広がっていく。

その周りから上品な照り焼きの旨味が追いかけてくる。

そのなんとも言えない深い味わいは寒サワラだからこその

締まった身に程良く乗っている脂から引き起こされるのだろう。

美味しさの旬が一口毎、喉元を通り過ぎる度に

身体全体の細胞が喜んでくれて免疫力がアップしていくのである。