練りものとエノキの煮物

食・彩・記

この日、スーパーに買い物に行った時、練りもの売り場の前でフト足が止まった。

蒲鉾、薩摩揚げなどが並んでいる棚を眺めていてその中の紀文製「魚河岸揚げ」が目に留まる。

「魚河岸揚げ」は魚肉すり身と大豆を練り上げてフワーッと揚げた製品で

僕が紀文に勤務している時代に開発された製品で工場で作っている現場にいた。

かなり昔のことだから、「魚河岸揚げ」はかなりのロングセラーということになる。

そんな「魚河岸揚げ」を見付け、懐かしくなって買い物籠に「魚河岸揚げ」を加えたのだった。

 

「魚河岸揚げ」といえば直ぐに思いつくのが甘辛く煮て食べること・・・。

1パックに4つの半球形の魚河岸揚げが入っている。

先ず1つずつを半分に切り分けて味が滲みやすいようにする。

出汁を鍋に張って、、といっても水に顆粒出汁を入れただけなのだが・・・。

そこに、お醤油味醂砂糖を加えて魚河岸揚げを鷹の爪と共に煮込んでいく。

冷蔵庫にエノキタケがあったのでエノキタケも鍋に投入。

10分程煮込んで出来上がり・・・。

 

器に盛れば、煮汁の照りが魚河岸揚げの揚げ色を輝かせて見るだけで美味しそうに出来上がった。

器を見るだけで免疫力がアップし始める。

魚河岸揚げを一口すれば、フンワリとした魚河岸揚げの

存在を感じ、噛みしめればジュワーッと甘辛くピリッとした旨味が滲み出て、

更に噛み進めれば魚河岸揚げからの旨味を伴う油が混じり合っていく。

エノキタケを口にすれば、シャキシャキした先から再び甘辛くピリッとした旨味が滲み出る。

魚河岸揚げ、エノキタケの旨味が繰り返される度に僕の免疫力がアップしていった。