ホウレンソウ

アカザ科の緑黄色野菜。
「ほうれん草」「菠薐草」「法蓮草」「鳳蓮草」とも表記される。
原産地は中央アジアから西アジア。初めて栽培された地方はペルシア（現在のイラン）であったいわれている。現在は世界各地で栽培されている。
葉に切れ込みがあり根が赤い東洋種と、葉は丸くて切れ込みのない西洋種の二つに大別される。近年では、東洋種と西洋種を交配させた、サラダホウレンソウが多く出回っている。
旬は12月から１月。北海道や東北では、６月から10月が旬とされている。 

ホウレンソウの栄養素の多さは、マンガ「ポパイ」でも有名だが、実際カロテンやビタミンが豊富で栄養価の高い野菜。
カロテンは、ビタミンＡにかわり、粘膜を保護する。また、発がん性物質の毒性を弱める働きがある。
造血ビタミンと呼ばれる葉酸。血液中の赤血球や筋肉の色素に含まれる鉄。いずれも貧血予防には欠かせない栄養素。女性や、貧血ぎみの人はとくに多く摂るとよい。
ビタミンＣは、肌を美しく保つ効果がある。
カリウムは、体内のナトリウム排泄に役立つ。高血圧症の予防に有効。
また、漢方では腸を潤す効果があるとされ、便通をもたらす野菜として知られている。 

カロテン、ビタミンＢ1・Ｂ2・Ｂ6・Ｃ・Ｅ、鉄、マンガン・亜鉛、葉酸、ミネラル類など 

アクを抜くために長く水にさらすと、ビタミンＣも水に溶けだしてしまうので注意を。 

根元の赤い部分は、骨を作るのに役立つ「マンガン」が豊富に含まれている。また、甘みもあっておいしいので、根元も一緒に食べるとよい。
ホウレンソウはいたみやすい野菜。新鮮なうちに調理すること。ゆでるときは手早くさっとゆで、風味と栄養素を損なわないようにする。
選び方は、葉の色が濃く、葉先がピンと張っているものがよい。