アスパラソバージュ

産地と属性

ユリ科オルニソガラム属。学名は「オルニソガラム」という。アスパラソバージュとは、“アスパラ”の名前がついているために”アスパラガス”の一種と思われがちだが、日本で出回っているのは「オルニソガラム」・「ピレネーカム」と呼ばれるもののこと。アスパラガスは同じユリ科だが、属はアスパラガス属であるという点で異なる食材になる。
旬は早春。日本には、おもにフランスで山どりされたものが輸入されている。ヨーロッパの野山に春を告げる、野生(ソバージュ)のアスパラガスの一種。湿った半日陰を好む植物で、山林や森の中に群生している。日本の山菜のように、自生しているものを手摘みで収穫する。
緑色で、長さ15㎝くらい。一見するとアスパラガスによく似ているが、少し細い。
1月~3月にかけて、りん茎から葉が生長を始め、その後花茎が伸びてくる。この花茎の若いものが食用になる部分。したがって、イメージとしては「ニンニクの芽」や「花ニラ」に近い。
味は淡白でクセがなく、汁液は少し粘り気があり、おいしい。

栄養成分の働き

体力強化、高血圧予防、むくみ改善、肝機能改善などに効果がある。
芽の部分に多く含まれるアスパラギン酸の働きにより、疲労回復に効果がある。また、新陳代謝を促し、滋養強壮、美肌にも効果を発揮する。

栄養成分

ビタミンA・B1・B2・C・E、カルシウム、カリウム、リンなど。

注意点

ほんの一時期(3~4週間)しか手に入らない、春先の貴重な山菜。薄いグリーンのかわいらしい花が咲くと、食用としての役割は終わる。

ポイント

フランス料理やイタリア料理に用いられ、一般的なアスパラガスとは少々味が異なる。サクサクとした歯ざわりと粘り気があり、微かな苦味が効いている。
調理方法としては、たとえば、シンプルにニンニクオイルで炒めて、好みによってパルメザンチーズやオリーブオイルに赤トウガラシを漬けたピカンテオイル(辛味オイル)を用い、アクセントにするとよい。
ゆでて食べる場合は、塩やしょうゆ、みそで味つけをするとおいしい。
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