サトウキビ

産地と属性

トウモロコシに似た、イネ科の多年性植物。
サトウキビの正式名称は甘蔗(「かんしゃ」、俗には「かんしょ」)という。
高温多湿を好み、年間平均気温が20℃以上の土地でよく育つ。旬は1月~4月。
ニューギニアが原産地で、インドを経て世界に広まったと推測されている。インドのインダス河の流域に自生し、この搾り汁を煮詰めて甘味料として利用したのが砂糖の始まりといわれている。それがインドシナを経て中国に伝来。沖縄には、中国福建省で製糖法を学んだ「儀間真常」が1623年に伝え、全島に普及させて以来、琉球王朝時代から今日まで、農業の基幹作物として沖縄の経済を支えてきた。
沖縄は、豊かな「太陽エネルギー」、「海洋オゾン」「珊瑚(さんご)の海」「豊富な雨量」と、亜熱帯特有の自然に恵まれており、ミネラルやビタミンを豊富に含むさとうきび栽培に最適で、世界的に見ても良質な黒糖がとれることで知られている。

栄養成分の働き

サトウキビを材料として作られる黒糖には、微量ながら亜鉛、マグネシウムなどのミネラル類やビタミンB群が含まれているので、おやつのときに適量のかたまりをそのままかじったり、料理に使って栄養補助にするとよい。
黒糖をほとんど精製していない黒砂糖には、中性脂肪と悪玉コレステロールの生成を抑制する効果があり、新陳代謝率を高め、中性脂肪の生成を抑制する。肝臓でのコレステロール濃縮を抑制し、体外への排出を促進させる。

栄養成分

カリウム、各種ミネラル、ビタミンB1・B2、鉄分、カルシウムなど

注意点

栽培には豊富な日射量と、豊かな水源が必要。

ポイント

生産地では茎の芯の部分をそのまま噛んで食べたり、機械で汁を搾って飲んだりする。食べるときは外側の固い皮をナイフではぎ、中の白く糖分に富んだ部分を十文字に割るなどしてから一口大に切って口に入れ、噛んで汁を味わったあとカスを吐き出す。
ベトナム料理などには、茎の皮をむいた隨(ずい)にエビなどの練りものをつけて揚げたり焼いたりした料理がある。中国の四川料理には、さとうきびの髄を細く切り、魚などとともに辛い汁で煮る料理がある。
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