サンマ

産地と属性

北太平洋や日本海に広く分布し、数百万から数億尾という大集団で回遊している。寒帯性の魚で、夏ごろオホーツク海方面で過ごし、秋になると青森や房総沖へと南下してくる。秋のサンマは産卵を控えているため、脂ののりがよくなって美味。

栄養成分の働き

サンマのタンパク質は非常に良質で、牛肉に匹敵するほどの栄養価がある。
脂には薬効があり、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含む。悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)をふやすEPAは、体内ではつくられないので、サンマなどのEPAを多く含む食材からとることが必要。
DHAには脳細胞を活性化し、脳の老化を防ぐ作用がある。
サンマの血合いには、普通の魚の約3倍ものビタミンB12が含まれ、赤血球をつくり、神経細胞の合成を助け、貧血や不妊症、神経過敏によるうつやイライラの予防の効果も。

栄養成分

タンパク質、EPA、DHA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB12、ナイアシン

注意点

サンマの脂は時間の経過とともにどんどん酸化され、過酸化脂質に変わる。鮮度が落ちるとじんま疹が出たり、下痢したりするので注意。また、アレルギー体質の人は多食しないほうが賢明。

ポイント

栄養素が多く含まれているので、脂を落とさないようにする工夫が必要。焼き魚にするときは、強火の遠火で手早く焼いたり、揚げものにしたりすれば、栄養素が封じ込められておいしさを逃がさない。
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