シジミ

産地と属性

マルスダレガイ目シジミ科に属する二枚貝の総称。
河川などの淡水域や、海水と混じり合った汽水域に生息する。漢字では「蜆」と書く。
千葉・茨城周辺の利根川河口、島根の宍道湖、滋賀の琵琶湖、青森の十三湖などがおもな産地。
淡水域にすむ「真シジミ」は冬が旬で「寒シジミ」、汽水域にすむヤマトシジミは夏が旬で「土用シジミ」と呼ばれており、これらが一般的によく出回っている品種。
旬のシジミはカルシウムやビタミンが豊富になり、うまみもグッと増す。
江戸時代から、肝臓によい食品として重宝された。

栄養成分の働き

シジミに含まれるたんぱく質は、必須アミノ酸(ロイシン、リジン、メチオニンなど)のバランスがよくとれた良質なものであり、タウリンや多糖類でもあるグリコーゲンも豊富なため消化吸収がよく、肝臓に負担をかけずに肝機能を強化する。
鉄やビタミンB12も豊富に含まれており、葉酸と協力して赤血球の生産に働き、悪性貧血を予防する。
また、ビタミンB2には解毒作用や細胞を再生・保護する効果があり、口内炎や肌あれの予防が期待できる。

栄養成分

カルシウム、鉄、ビタミンB1・B2・B12、葉酸、タウリン、ロイシン、リジン、メチオニン、グリコーゲン

注意点

加熱しすぎるとうまみが逃げ、身も小さくなってしまう。また、加熱しても口が開かなかった場合は貝の状態がよくないので注意。

ポイント

選ぶときは大きめで殻がつやつやとしていて、殻の色が濃く、身の色が薄いものがよい。また触れたときに勢いよく殻を閉じるものは新鮮。
エキスが溶け出すので汁物が最適。特にみそを合わせるとアミノ酸のバランスが理想的になり、肝機能を高める相乗効果なども期待できる。
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