ハナマメ（花豆）

マメ科インゲンマメ属の多年草。「紅花インゲン」、「花芸豆（ハナゲイマメ）」、「ハナササゲ」とも呼ばれている。原産地は中南米。
花が赤いことから「紅花インゲン」ともいわれる。旬は３月。
17世紀にヨーロッパに伝わり、日本へは江戸時代末期にオランダから伝わる。最初は鑑賞用として栽培されたため、「花豆」と呼ばれるようになった。大きくて鮮やかな花をつけることから、「花魁（おいらん）豆」との異名もある。
栽培は明治時代に入ってからで、北海道の開拓が本格的に始まり、札幌農学校がアメリカより種子を輸入したのが最初といわれている。インゲン豆より低温を好むため、日本では長野県の高冷地や北海道で多く栽培されている。
種類は白花豆と紫花豆がある。豆類の中では最も大きく、２から３㎝ほどの腎臓のような形をしている。
虎斑模様が特徴で、ホクホクした風味のある高級品種。煮豆によく合うが、甘納豆や餡（あん）にして使用することもある。
中南米では、芋の代わりに用いられている。 

糖質とたんぱく質が豊富。
紫花豆に含まれるアントシアニンは紫色の色素で、抗酸化作用が強く、動脈硬化を予防し、視力を向上させる効果がある。
ほうれん草の３倍の鉄分を含むので、貧血症の人にもおすすめ。 

糖質、たんぱく質、ビタミンＢ1、カルシウム、食物繊維、アントシアニンなど 

食物繊維が豊富なため、食べすぎると下痢を起こすことがある。
豆のアレルギーがある人は控える。 

一般には乾燥ものを使用するので長期保存は可能。