冬イチゴ

産地と属性

バラ科キイチゴ属の常緑小低木。漢字では「冬苺」と書く。
原産地は西日本から中国南部と考えられ、関東以西と四国、九州、南西諸島と、台湾、朝鮮半島、中国の温帯地域に分布する。
木の高さは30cmほどで、葉は丸く分裂する。9月~10月に開花し、11月ころから赤く熟す。果実は小さく、集合して実るが、大きさは1㎝前後である。
旬は11月~1月。
いわゆる「木苺(きいちご)」の一種で、生食でき、甘味と酸味がある。
名前の由来は、果実が冬に熟すことから。

栄養成分の働き

酸味であるクエン酸を豊富に含み、キレート作用によってミネラルの吸収を助け、血液をサラサラにしたり、細胞や血管に有害な活性酸素を撃退する。また、腎臓機能に働いて血管を丈夫にしたり、各臓器への酸素の供給や血圧の健康の維持にも働く。さらに、大腸菌の殺菌や食中毒の予防、胃の粘膜の修復、口臭の消臭、皮ふ細胞の活性化、白血球の働きを活性化させて免疫力の向上にもつながる。
リンゴに多く含まれているリンゴ酸も備えており、活性酸素の増殖を抑えて体の酸化を防ぎ、老化の防止につながる。また、疲労の原因である乳酸を減らす働きをもつので、疲れに有効。そのほかにも、気管支炎や肺炎、ぼうこう炎などの回復に効果的とされている。
ビタミンCが豊富で、白血球の働きを助けて免疫力を高め、自然治癒力が高まる。ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、しみやそばかすを防ぐ美肌効果があり、健康な血管、骨を維持する。また、脳内物質であるアドレナリンの生成を助け、ストレスの緩和に有効。そのほか、悪玉コレステロールや活性酸素を減らす働きをもつ。

栄養成分

クエン酸、リンゴ酸、ブドウ糖、果糖、ビタミンCなど

注意点

自生しているものは、水でざっと洗ってから食べる。

ポイント

砂糖赤ワインなどで煮込んでジャムとして利用したり、果実酒にしてもおいしい。
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