ホタルイカ

産地と属性

ホタルイカモドキ科ホタルイカ属で、イカの一種。漢字では「蛍烏賊」と書く。
旬は4月~5月。全身が青白く光ることから、東京大学の生物学者、渡瀬庄三郎教授が明治38(1905)年に命名した。
仲間は世界中に生息しているが、ホタルイカは富山県にしか生息せず、水揚げもここだけで行われている。全長10㎝にも満たない小ぶりなイカで、古くから食用とされてきた。
毎年春先になると、産卵のため富山湾に集まり、青い光が水面に美しく輝く光景は、「春の風物詩」とされる。また、富山湾の「ホタルイカ群遊海面」は、国の特別天然自然物に指定されている。
あえ物や焼き物、揚げ物のほかに、パスタに入れても濃厚な味が楽しめる。

栄養成分の働き

イカのなかでもビタミンB12を最も多く含んでおり、赤血球やヘモグロビンの合成に作用し、血液をつくる。
内臓に多く含まれているビタミンAは、皮ふや粘膜のトラブルの解消に働く。これもウナギを上まわる量を含んでおり、ビタミンAの最適な供給食材である。
ヘモグロビンの合成を助け、骨や血管を強くするように働く銅は、貧血の予防に役立つ。
魚介類などに含まれるアミノ酸の一種「タウリン」は、血圧の調整による高血圧の予防、コレステロールの低下、肝臓機能の強化などに作用する働きをもつ。

栄養成分

タンパク質、ビタミンA・B12・E、銅など

注意点

内臓には寄生虫が潜んでいる場合があるので、できるだけ生食は避けたほうがよい。

ポイント

くさみが気になる場合は、調味料にくさみを消す効果のあるショウガやワサビ、みそを使うとよい。パスタの場合は、白ワインやニンニクを使うとよい。
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