産地と属性
うるち米の米粉を主原料にして、麺状に加工したものの総称。でん粉を加える場合もあり、国内のビーフン協会では、米粉の割合を50%以上とする基準を作っている。
発祥の地は中国の福建省付近とされており、始皇帝が中国を統一した紀元前220年頃だと言われている。漢字では「米粉」と表記するが、日本語のビーフンは閩南語や台湾語の発音である「ビーフン」に由来する。英語では「ライスヌードル」(rice noodle)と呼ばれる。
中国南部をはじめとして、台湾、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ミャンマーなど、東南アジアの広い地域で食されている。日本のビーフンは極細のものが大半だが、東南アジアでは極細からうどんにように太いもの、きしめんのように平たいもの、シート状のものまで様々な種類がある。
日本で盛んに食べられるようになったのは戦後のことで、東南アジアから引き揚げてきた人々が広めたと言われている。近畿から九州にかけての西日本で消費量が多い。
欧米などではグルテンフリーの食材として人気があり、また小麦アレルギーを持つ人々からも注目されている。
栄養成分の働き
でん粉を原料とする春雨よりも、若干カロリーは高い。但し、炭水化物を含む食品を食べたときの血糖値のあがりやすさを示す指標(GI値)は白米より低く、メタボリックシンドロームや血糖値の上昇を気にする向きには良い。
栄養成分
炭水化物、食物繊維、セレン、モリブデン、クロムなど。
注意点
調理する際は、ぬるま湯に浸けるか、熱湯で軽く茹でるかして柔らかくする。他の麺類と異なり、沸騰させて茹でる必要はない。
ポイント
通常の食べ方は、肉野菜などと炒めるか、汁にするかのどちらかだが、調理方法によって戻す前にハサミで使いやすい長さに切ると良い。ちなみにベトナム料理でおなじみの「フォー」もビーフンの一種。