シャモ(軍鶏)

産地と属性

ニワトリの一品種だが、食用以外にも闘鶏用や鑑賞用として名が知られている。

江戸時代初期にタイから伝わったとされており、名前の由来も当時のタイの名称である“シャム”から。もともと闘鶏のための品種であるため、「軍鶏」の字があてられた。

通常のニワトリとは違った肉のうまみがあるため、江戸時代後半になると「軍鶏鍋」などで盛んに食されるようになった。ちなみに、かの坂本龍馬が暗殺された日に食べようとしていたのが、この軍鶏鍋だったというのは有名な話。

その後、国内で品種改良が施され、1941年には「日本に特有な畜養動物」として国の天然記念物に指定されている。

気性が荒い(特にオス)ため飼育は難しいが、近年は気性の穏やかな他の種と交配させて、様々な品種が生まれている。主な飼育地は、東京都、茨城県、千葉県、青森県、秋田県、高知県など。

栄養成分の働き

シャモ肉は、鶏肉同様「低カロリー・高たんぱく」な肉だが、うまみが強いのはイノシン酸が普通の鶏肉の2倍近く含まれているため。また、必須アミノ酸の一種であるリジンも多く含まれているため、疲労回復や肝機能の向上などの働きにつながる。

低脂肪にもかかわらず、ゼラチン質が多く含まれているため、美肌効果なども期待できる。

栄養成分

たんぱく質、脂質、カリウム、リン、マグネシウム、カルシウム、ビタミンA・B1・B2など

注意点

普通スーパーなどで販売されていることはあまりないが、生肉の場合はドリップ(肉から出る水分)が多く出ているものはさけること。

ポイント

鍋が有名なシャモだが、焼いても唐揚げにしても良い。また都内にある有名な鳥料理店では親子丼の具として人気を博している。良い鶏卵が手に入った場合は、親子丼にも。

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