とうみょう（豆苗）

マメ科の一、二年草であるエンドウの新芽。
漢字では「豆苗」と書く。
原産地は中央アジアから中東、地中海沿岸。
エンドウを発芽させて若芽を摘み取り、葉やつる、茎を食べる。若芽なので収穫期間や量が限られており、中国では古くから高級食材として用いられている。
日本では、サヤエンドウの種を発芽させた「スプラウト」として流通している。
旬は３月～５月。
豆の豊かな香りと、シャキシャキとした歯ごたえがある。 

β（ベータ）－カロテンを100g中4700μg（マイクログラム）と豊富に含み、これはホウレンソウを超えるほど。抗酸化作用をもち、体の細胞を健康に保って老化の防止に役立つ。また、免疫力を向上させる働きもある。そのほかにも、成長の促進や美肌に働き、視覚機能の維持、のどや鼻などの粘膜を細菌から守る。
ビタミンＣを多く含み、皮ふや粘膜の健康維持に役立つ。また、ストレスへの抵抗力を強め、鉄分の吸収がよく、貧血の予防につながる。
ビタミンＥが多く、体内の脂質の酸化を防いで体を守るため、老化や動脈硬化などの予防が期待できる。
ビタミンＫも豊富に含まれており、これは止血作用のほか、骨の健康維持に不可欠な成分。
葉酸を含み、赤血球の形成を助け、とくに胎児の発育に役立つ。
食物繊維が含まれ、便秘の改善にも有効。 

β-カロテン、ビタミンＣ・Ｂ1・Ｂ2・Ｂ6・Ｅ・Ｋ、たんぱく質、葉酸、食物繊維、カリウム、リン、カルシウム、マグネシウム、鉄など 

風味や栄養成分の効果を損なわないため、あまり加熱しないほうがよい。 

炒め物や天ぷら、汁の具、スープなど加熱料理に使われることが多いが、アクが少ないので、サラダにも利用できる。
「スプラウト」として販売されているものは、根を取り分けて水につけておくと成長し、再び利用することが可能。