フキ

産地と属性

キク科フキ属の多年草。漢字では「蕗」と書く。原産地は日本。
古来から、北海道から九州地方までの山野や道端などに自生する。近年は、環境の変化により自生率が減少しており、出まわっているのは栽培ものが中心である。
全国に流通する生産の半数以上を占めているのは、愛知県産の「愛知早生」。
地方によりさまざまな種類があり、北海道や東北には、大人の身長を大幅に上まわる大型のものが自生する。なかでも、秋田県の「秋田蕗」が有名。
食用とするのは春に地上に出てくる葉と茎の部分で、苦みがある。
旬は3月~5月。
煮物やつくだ煮(「きゃらぶき」が有名)として調理される。
春先につぼみをつけた部分を「フキノトウ」と呼び、こちらも春の山菜として天ぷらなどで食される。 

栄養成分の働き

カリウムがとくに多く、細胞を正常に保ったり、血圧を調整する。
食物繊維が豊富で、整腸作用や便秘の解消に有効であるほか、腸内でコレステロールの吸収を防いで体外に排出する働きがある。
β(ベータ)-カロテンを多く含み、皮ふや粘膜のトラブルを解消するように働く。
カルシウムを含み、健康な歯や丈夫な骨の形成を助ける。
苦み成分のもとであるアルカロイドは、免疫機能の向上、消化機能や新陳代謝の促進などに働く。 

栄養成分

カルシウム、リン、食物繊維、鉄、ナトリウム、カリウム、マンガン、亜鉛、β-カロテン、ビタミンB2・Eなど 

注意点

アクが強いので、調理をする前に皮をむいて、板ずり(塩をまぶしたまな板の上で、フキをこすりつける)をしてからゆがき、アク抜きをすること。 

ポイント

選ぶ際は、葉が色鮮やかでみずみずしく、茎に傷がついていないものがよい。
タイトルとURLをコピーしました