アオベラ・アカベラ(キュウセン)

産地と属性

スズキ目・ベラ亜目・ベラ科の魚。キュウセン(漢字では「九仙」)と呼ばれる魚で、オスは「アオベラ」、メスは「アカベラ」と呼ばれている。
北海道・函館市以南から朝鮮半島、東シナ海、南シナ海沿岸まで分布する。
ベラの仲間としては低温に強く、温帯域に分布できる数少ないものの一つ。旬は夏。
メスは体長20cmほど。背面中央と体側に黒色の太い縦帯が入り、黒帯の内外に点線状の赤い縦線がある。この線の数を計9本と見たことに由来し、「キュウセン(九仙)」という和名がついた。
オスは体長30cm、まれにそれ以上に達するものがいる。体色は鮮やかな黄緑色で、体側の縦帯がメスより広く不明瞭になる。

栄養成分の働き

含まれる脂質にはドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)などの高度不飽和脂質酸が含まれているため、体内で合成できないα(アルファ)-リノレン酸を合成できる。
この良質の油には、健康増進効果があるとされる。

栄養成分

DHA、EPAなど

注意点

表皮にヌメリがあり、うろこは魚体に対して大きいが、非常にはがれにくい。またエラぶたがあまり開かないため、調理には技術を要する。

ポイント

皮ふにはヌメリがあるが、白身で癖がない。大型で新鮮なものは刺身が美味。他に煮つけ、塩焼き、から揚げ、南蛮漬けなどさまざまな料理に利用できる。
煮るときに梅肉を入れると、くさ味もとれ、風味が増す。
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