コンニャク

産地と属性

コンニャクイモといわれる、サトイモ科の多年草植物の球茎から作られる加工食品である。
原産はインドシナ半島で、平安時代に仏教とともに中国から渡来したといわれている。
おもな産地は、群馬県、栃木県、埼玉県。
特有のぷりぷりとした食感は、コンニャクを凝固させる加工過程でグルコマンナンという成分がアルカリ性物質によって変化し、強い弾力性をもつためである。
アクが強く、かじると舌やのどがひりひりするので生食はされない。
板で整形し固めた板コンニャクのほか、玉コンニャク、つきコンニャク、刺し身コンニャク、糸コンニャクなど。形の種類は多く、皮をむいて製粉したものは白く、皮つきのまま作られたものは黒い。 

栄養成分の働き

主成分である食物繊維のグルコマンナンは、人間の消化酵素では分解できず、そのまま腸に入る。腸内で水分を吸収してふくらみ、腸内の便をやわらかくさせるため、便秘の解消や老廃物の排出に有効。また、血糖値の上昇の抑制やコレステロール値を下げる作用があり、糖尿病や高脂血症の予防や改善にも役立つ。
豊富に含まれるカルシウムは、骨や歯の成長、精神の安定に効果的である。 

栄養成分

食物繊維(グルコマンナン)、カリウム、カルシウムなど 

注意点

けいれん性の便秘や神経過敏症の人、腹部に炎症がみられる人は、食べすぎると便秘をこじらせてしまう場合があるので、摂取過多に気をつける。 

ポイント

カロリーが極めて低く、100g中5kcalで、ダイエットに適している。
すき焼きなど、コレステロールの高い料理に合わせると脂肪分の吸収を抑えてくれるが、肉のそばに入れるとカルシウム分のために肉がかたくなってしまうので、離して調理する。
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