産地と属性
国内の主な産地は、高知、栃木、茨城など。1960年代からレバニラ炒めや餃子の具として使われ始めてから、多く生産されるようになった。
通常ひとつの株から1年の間に6~8回収穫できるが、冬の時期の一番最初に摂れるものは「一番ニラ」と呼ばれ、柔らかく糖度も高いため食通の間で重宝されている。
一方、芽が出る前の根株に覆いを被せ日光を遮断して育てたものは「黄ニラ」と呼ばれ、生産数も少ないため高級食材のひとつとされている。ニラ特有の臭みやアクが少なく、柔らかくて甘みがあるのが特徴。
また、花茎と若いつぼみを食べる「花ニラ」もあり、こちらは専用の品種が栽培されている。
栄養成分の働き
ビタミン類、カロテンが豊富に含まれる。β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE が総合的に作用しあって冷え性、風邪の予防、整腸作用、眼精疲労、疲労回復を助ける。匂いの成分である硫化アリルは、体内の代謝を助け、体を温める作用。穀物や肉類と一緒に食べると、タンパク質の代謝、吸収をスムーズにする働きが増し、体力の増進に役立つ。
黄ニラは通常のもの(青ニラ)にくらべ、全体的に栄養成分は少なくなるものの、食物繊維は豊富に。また、脳の老化を予防するといわれるアホエンという物質は、黄ニラのみに含まれている成分である。
栄養成分
カリウム、カルシウム、カロテン、ビタミンC、ビタミンB1、食物繊維など
注意点
胃腸の弱い人やアレルギー体質の人は食べすぎないように注意が必要。症状が重くなったり、下痢を引き起こしたりする可能性がある。
ポイント
選ぶ際は、葉は鮮やかな緑色でつやがあり、葉先がしっかりして肉厚で幅が広いもの、茎はしっかり弾力があるものを。
すぐに傷みやすく長期保存ができないため、早めに使うことが望ましいが、保存するときは、根元を濡らしたペーパータオルなどで巻いて、ポリ袋に入れるかラップに包んで冷蔵庫に入れること。