ピスタチオナッツ

産地と属性

ウルシ科カイノキ属の樹木からとれた木の実。
原産地は地中海沿岸。古代トルコ、ペルシャで、砂漠に自生していたものを栽培するようになり、その後、ローマ帝国を経てヨーロッパ中に広まった。
現在のおもな産地はイラン、アメリカ、トルコ、イタリアなど。
出回っているものは、熟した種子を殻ごと乾煎りして塩味をつけたもので、殻を割って食べる。種子は緑色で、色素成分の「クロロフィル」によるもの。
「ナッツの女王」とも呼ばれ、ナッツ類のなかでも独特の風味をもつ。
製菓の材料や、ケーキの飾りつけに用いることもある。 

栄養成分の働き

脂質は、不飽和脂肪酸であるオレイン酸とリノール酸で、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールは減らさない性質をもつ。動脈硬化の防止に役立つほか、細胞膜などに働きかけて体をつくる成分となったり、エネルギー源になる。
食物繊維が非常に多く、腸を刺激して運動を活発にして、老廃物の排泄(はいせつ)を促すため、便秘の予防に効果がある。
カリウムやナトリウムが多く含まれており、血圧を正常に保ち、動脈硬化の予防に有効である。鉄や銅なども含まれ、貧血の予防に役立つ。
ビタミンB1・B2も含み、エネルギーの生成や、皮ふ・粘膜の健康を助ける。 

栄養成分

脂質(オレイン酸、リノール酸)、たんぱく質、食物繊維、カリウム、リン、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンE、鉄、ナイアシン、ビタミンB1・B2など 

注意点

100gあたり615kcalと高カロリーなうえ、加工品は塩分が多いので摂取量に気をつける。 

ポイント

アイスクリームの上にトッピングしたり、クッキーを作る際に混ぜてもおいしい。
湿気を吸うと歯ごたえが落ちるので、密閉容器に入れて冷蔵庫で保存する。
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