ハト麦

産地と属性

イネ科ジュズダマ属の一年作物。漢字では「鳩麦」と書く。
干ばつに強く、やせた土地でも育つので、アワやヒエと同じく「救荒作物」として栽培されてきた。
原産地は東南アジアで、日本には中国を経由して奈良時代~江戸時代伝えられたといわれている。
ほかの雑穀に比べると、ハト麦にはたんぱく質が豊富に含まれている。
漢方では皮を取った種子を「薏苡仁(よくいにん)」と呼び、いぼ取りやあれた肌の改善などに使用されている。 

栄養成分の働き

ハト麦のたんぱく質にはバランスのよいアミノ酸が多く含まれており、新陳代謝を活発にする働きをもつ。
体内の水分代謝を活発にするので利尿作用があり、むくみの解消に働く。
皮ふの再生に役立つ栄養素を多く含んでいるので、肌あれやにきびといった肌のトラブルを緩和する働きをもつ。もちろん、美肌効果も期待できる。
ハト麦に含まれる成分「コイクセノライド」には、細胞の新陳代謝を活発にして免疫力を高める働きがある。 

栄養成分

たんぱく質、食物繊維、カリウム、リン、ビタミンB1、カルシウム 

注意点

体を冷やす作用があるので、冷え性や生理・妊娠中の人は控えたほうがよい。
購入の際は、粒がそろっていて、ゴミなどが混ざっていないものを選ぶ。 

ポイント

白米に混ぜて炊いたり、サラダやスープに入れると食べやすい。
ハト麦を粉にして小麦粉と混ぜれば、お菓子の材料としても使える。
美肌効果を期待する人は、はと麦茶を常飲するとよい。
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