ヤマイモ(山いも)

産地と属性

ヤマノイモ科ヤマノイモ属で、つる性の多年草。
ヤマイモはヤマノイモの品種の一つで、自然薯(じねんじょ)、だいじょ、長いもの3種類があるが、成分はあまり変わらない。
原産地は中国で、日本では古くから「山のウナギ」ともいわれ、精力がつく食品として重宝されてきた。おもな生産地は青森県や鳥取県などで、旬は秋から冬にかけて。
いものなかでも、唯一生で食べることができる。
漢方薬では乾燥させたものを「山薬」といい、強壮剤の原料として使われている。

栄養成分の働き

粘り成分であるムチンには、胃腸の粘膜をうるおして保護する働きがある。また、たんぱく質の消化吸収をよくする作用があるので、滋養強壮に効果がある。
アミラーゼやジアスターゼなどのでんぷん分解酵素を豊富に含んでいるので、消化吸収を助ける。ただし、加熱すると、この働きが激減してしまう。
食物繊維を豊富に含むので、便秘の解消や整腸に役立つ。

栄養成分

たんぱく質(ムチン)、食物繊維、カリウム、ビタミンC、ビタミンB1、ジアスターゼ、アミラーゼ

注意点

手がかゆくなることを防ぐには、調理前、手に少量の酢か塩をつけるとよい。
切ったあとの変色を防ぐには、酢水につけるとよい。ただし、ムチンが水に溶けだしてしまうので、短時間にすること。
選ぶ際には、表面に傷やでこぼこがなく、皮に張りがあるものがよい。

ポイント

大根に比べ、3倍ものアミラーゼやジアスターゼが含まれている。
アミラーゼやジアスターゼは熱に弱いので、とろろごはんなどにして生で食べるとよい。
胃腸の調子がすぐれないときや、飲みすぎによる胃のむかつきを感じたときにもおすすめ。
タイトルとURLをコピーしました