ワカサギ

キュウリウオ目（またはサケ目）のキュウリウオ科で、漢字で「公魚」と書く。
太平洋側は千葉県以北と、日本海側では島根県以北の沿岸や湖、沼、海水と淡水とが混じり合う汽水域に生息し、海外ではカリォルニア州にも分布する。
おもな産地は、北海道、青森県、秋田県、長野県、茨城県、島根県など。
冷水魚で、体長は10～15cm程度で細長い。幼魚は海で育ち、川で産卵する。
旬は産卵期である１～３月。
凍った湖の氷上に穴をあけて糸をたらす穴釣りが、冬の風物詩として有名である。
「アマサギ」「シラサギ」「マハヤ」「サクラウオ」など、地方によって呼び方はさまざま。

カルシウムが、100g中に450mg含有と豊富で、骨や歯の形成を助ける。また、カルシウムの吸収を高めるビタミンＤも含まれているので、妊婦や授乳中の人、骨粗しょう症を心配する人にも有効である。
鉄分も含んでいるので、貧血を予防する。
ビタミンＢ群やビタミンＥが、肌あれや口内炎の予防に役立つ。
セレンというミネラルの成分は抗酸化作用をもち、抗がんやアンチエイジングに有効。

たんぱく質、カルシウム、リン、鉄、ビタミンＢ2・Ｂ12・Ｄ・Ｅ、セレンなど

いたむと、料理の際に腹が破れやすくなるので気をつける。
まるごと食べると内臓の脂質も一緒にとることになるので、コレステロール値が高い人は過剰な摂取に注意する。

一般的な調理法には天ぷら、フライ、塩焼き、南蛮漬け、つくだ煮、甘酢煮、マリネなどがある。
ワカサギ自体の味が繊細なので、味つけは薄めにする。
目が黒く澄んでいて、体に透明感があるもの、腹が割れていないものを選ぶ。
淡白な味の白身魚なので、油を使った料理に合う。