コーラ

産地と属性

元々は「コーラの実(kola nuts)」のエキスを含んだ飲料だったが、現在の大量生産・大量流通しているコーラには、コーラの実は使用されていない。ちなみに、コーラという植物は、アフリカの熱帯雨林に植生するコラノキ属の植物の総称であり、その実にはカフェインが含まれていることもあり、興奮剤としてアフリカやアラブ地方などで用いられてきた。

現代版のコーラは、アメリカのジョン・ペンバートンという薬剤師が、1886年にコカ・コーラを開発したことに始まる。その後アメリカでは国民的飲料となり、第2次世界大戦の時にアメリカ軍が世界各地に広めたといわれている。

コカ・コーラやペプシコーラなどでは、独自に調合した香料や調味料をコーラの実の代わりに使用しているが、近年、静かなブームとなっている「クラフト・コーラ」の一部では、原点であるコーラの実を使用しているものもある。

栄養成分の働き

カフェインには、運動中の疲労感を軽減させ、集中力を高めるなどの効果があるとされているが、一般的なコーラに含まれているカフェインは微量のため、そのような効果を期待して大量に飲むことは避けた方がよい。

栄養成分

炭水化物、リン、マグネシウム、カフェインなど(含まれるミネラル類は使われている香料や調味料により変わる)

注意点

一般的に「ダイエット・コーラ」と呼ばれているコーラ類は、カロリーゼロ(0kcal)を標榜しているが、実際には少量のカロリーを含む(栄養表示基準では5kcal以下の場合は0kcalと表示できる)。砂糖の代わりに使用している人工甘味料には、身体に及ぼす危険性を指摘する声もあるほか、砂糖の数百倍とされる甘さに慣れて他の甘いものを摂取したくなるという依存性も指摘されているため、カロリーが低いからといって飲みすぎには注意すること。

ポイント

塊肉の煮込み料理などにコーラを加えると、肉が柔らかくなるのはよく知られているが、これは炭酸とコーラの酸性度の両方の作用によるもの。気の抜けたコーラでも、肉を柔らかくするほか、砂糖の代わりとして料理のコクづけにも使えるため、有効活用したい。

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