イワナ

産地と属性

サケ目サケ科イワナ属の淡水魚で、漢字では「岩魚」「岩穴魚」などと書く。名前の由来は、渓流の岩陰にひそんでいることが多い魚であることから。分類上は、イワナ属のうちの1種にイワナという和名がつけられているが、近縁種を含め広義のイワナとして扱われることが多い。

北海道と本州の全域に生息するが、九州と四国には見られない。体長は20㎝~60cm。河川のもっとも上流の水域に生息する場合が多く、臭みのない淡白な味わいのため渓流釣りの人気魚のひとつで、「渓流の王様」とも呼ばれている。渓流釣りの場合、解禁期間は3月~9月頃が多い。

養殖もおこなわれており、特大サイズにして出荷されるものや、地域でブランド化されているイワナもある。

栄養成分の働き

豊富に含まれるたんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚や血液などを作る基本栄養素のひとつとして、山間部では古来から重宝されてきた。脂質の中には、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などのオメガ3脂肪酸も含まれている。抗酸化作用のあるビタミンEや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDなどのミネラル分も豊富。

栄養成分

たんぱく質、脂質、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛など

注意点

魚体の斑文がはっきりしており、目が澄んで触ってみて硬いものを選ぶこと。

ポイント

もっともポピュラーな調理法は塩焼きだが、味噌をつけて焼いたり、ムニエルにしても良い。また大型の養殖イワナは刺身にも適している。こんがりと焼いたイワナに熱燗を注いで楽しむ「骨酒」もよく知られている。

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