ビーツ(テーブルビート)

産地と属性

ヒユ科の植物であるビート(beet)から、根菜として食べられるように改良された栽培品種。和名では「カエンサイ(火焔菜)」や「ウズマキダイコン」などと呼ばれている。近隣種には、砂糖の原料となるテンサイ(サトウダイコン)がある。

カブのように丸みをおびた深紅色の根が特徴的だが、黄色のものやダイコンのように長形のものもある。ビートの名前の由来は、ケルト語の bette (赤の意)から。

ウクライナを発祥の地とする煮込みスープ「ボルシチ」に使われることで有名だが、独特の甘みがあり生のままでも食べられるため、薄切りにしてサラダなどでも使われる。

国内では埼玉県などで生産されており、近年は沖縄などでも栽培されるようになってきている。旬は6~7月と11~12月。

栄養成分の働き

スーパーフードと呼ばれることもあるビーツは、カロリーが低く、血液循環を促進し血圧を正常化する効果があるカリウム、マグネシウム、鉄、葉酸といったミネラルを豊富に含む。

ビタミンCは、免疫系の強化、皮膚の健康維持、鉄の吸収を助ける働きがある。

深紅色の色素はベタシアニンというポリフェノールの一種で、強い抗酸化力により活性酸素を取り除くため、生活習慣病の予防に効果がある。

また、ビーツに含まれる硝酸塩は、体内で一酸化窒素に変換されることで血管を拡張し、血流を改善する。

栄養成分

カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンC、ビタミンB1・B2・B6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、食物繊維など

注意点

選ぶ際は、皮の表面に凸凹がなく、きれいな丸型のものを。茎の付け根の皮がむけていないものが良い。保存する際は、ビニール袋に入れて野菜室で。

ポイント

茹でる際、湯に酢やレモン汁など酸性の成分を加えると、赤色が一層鮮やかになる。逆に、塩は退色させる作用があるため、調理の最後に加えること。

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