オレガノ(oregano)

産地と属性

シソ科の多年草。別名「ワイルドマジョラム」、和名は「ハナハッカ」。
地中海沿岸が原産地で、ヨーロッパやアジアでも広く自生する。
日本へは江戸時代末期に渡来した。
現在は、地中海沿岸諸国のほかアメリカでも栽培している。
7~10月、茎の先端に穂状で開花する。日当たりがよく乾燥ぎみの環境を好み、一部を除き寒さにも強いが、湿度が高い場所を苦手とする。
開花と同時に刈り取り、葉を乾燥させて香辛料やハーブティーとして用いられ、樟脳(しょうのう)のような芳香とほろ苦さがある。また、ドライフラワーや精油としても使われる。

栄養成分の働き

フェノール類であるカルバクロールとチロールは強い抗酸化作用をもち、生活習慣病を引き起こす原因である活性酸素を抑える働きがあり、老化防止にもつながる。
殺菌・解毒作用、鎮痛作用、消化器官の活動を促進する作用があり、駆虫にも効果を発揮。かぜやのどの炎症、せき、口内炎、頭痛、腹痛、月経痛、消化不良を改善する。

栄養成分

カルバクロール、チロール、パラメシン、γ-テルピネンなど

注意点

フェノール類は刺激が強く肌を荒らす危険があるため、精油は原液で使用しない。また、子どもや妊娠中の場合、皮ふの炎症を起こす可能性があるので使用は避ける。

ポイント

食用の場合、トマトや肉、チーズとの相性が抜群で、ピザやスパゲティ、ビーフシチューには欠かせない。また、オムレツやドレッシングの材料として使うと風味が引き立つ。羊肉にふりかければ、くさみ消しに役立つ。
せきやかぜの改善、食欲の促進が目的なら、ハーブティーにして飲む。
精油の場合、入浴剤として使用すれば、精神をリラックスさせ不眠症の改善に効果的。マッサージに使用すれば、打撲やねんざの痛みをやわらげる効果もある。
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