サバ

産地と属性

サバ科の青魚で、サバ属、グルクマ属、ニジョウサバ属の三つに分類される。
漢字では「鯖」と書く。
世界の亜熱帯や温帯の海域に生息するが、日本近海でとれるのは、おもにサバ属のゴマサバとマサバで、鳥取県から新潟県にかけての主要漁港でとれる。秋から冬にかけてが旬。
大分県の佐賀関でとれる関サバは、全国的に有名。
生食されるほか、調理缶詰などの水産加工品としても利用される。
青魚のなかでも、とくにEPAやDHAといった血液をサラサラにする不和脂肪酸の含有量が多い。また、ビタミンB群も豊富で栄養価が高く、積極的に食べたい食品である。

栄養成分の働き

青魚の王様といわれるほど栄養価が高く、とくにEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、ほかの青魚より豊富に含まれる。EPAは、血液に作用して中性脂肪を減らし、血栓や動脈硬化、心筋梗塞(こうそく)やがんを防ぐ。DHAは、脳の機能を活性化するために作用し、記憶能力アップ、認知症の予防、集中力の向上や精神を安定させるよう働く。
カルシウムも豊富で、骨や歯の形成を助け、体を丈夫に保つ。
ビタミンも多く含み、ビタミンDは、カルシウムとリンの吸収をうながし、丈夫な骨の形成に働く。B12は、神経の働きを正常に保つ働きをする。ビタミンB6がたんぱく質や脂質の代謝を助け、とくに女性の体調不良を軽減するように働く。
タウリンも多く、肝機能を強化する。

栄養成分

たんぱく質、カルシウム、リン、ナトリウム、葉酸、ビタミンD・B12、ナイアシン、ビタミンB6・B1、マグネシウム、鉄、亜鉛など

注意点

「サバの生き腐れ」とたとえられているように、いたみが非常に早い。
店頭では、背中の青みが鮮やかで、目が澄んでいる新鮮なものを選ぶ。
調理で余ったときは、脂の酸化を防ぐために抗酸化作用のある酢をかけて冷蔵する。

ポイント

旬になると、いっそう脂がのり、うまみや栄養分も増すので、積極的にとりたい。
焼き魚やみそ煮、しめサバで食べるのが一般的だが、揚げたり、ソテーするといった調理法にも適している。
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