カニ

産地と属性

甲殻網・十脚目・短尾下目(たんびかもく、別名「カニ下目」)に属する甲殻類の総称。
熱帯から南北の極地まで、世界中の海や川などに生息する。国内だけでも800種以上あり、ほとんどは淡水と海水の混ざり合う汽水域、海岸線、海中に棲む。おもにワタリガニ(ガザミ)、ズワイガニ、ケガニ、ハナサキガニ、サワガニが流通している。
旬は、ズワイガニ・ケガニは冬が中心。ワタリガニは身が夏で、卵巣は冬が旬である。
多くは食用として捕獲され、刺身、焼き物、しゃぶしゃぶ、鍋など調理法は多岐にわたる。ゆでると赤くなるのは、アスタキサンチンという色素が、たんぱく質と分離するため。

栄養成分の働き

タウリンが豊富で、血中のコレステロール値や血圧を低下させ、心臓や肝臓を強化する作用がある。
カルシウムを多く含み、骨や歯を発達させ、大脳など神経系の興奮を調整してストレスをやわらげる働きがある。
水溶性のビタミンであるナイアシンによって糖質や脂質の代謝の働きを助け、血行を促進する。
細胞の新生に不可欠な亜鉛を含み、傷の回復を早めるほか、味覚障害を予防する。

栄養成分

たんぱく質、カルシウム、ナイアシン、亜鉛、鉄、ビタミンB2、銅など

注意点

たんぱく質にある、トロポミオシンという成分がアレルギー反応を起こしやすいため、アトピー体質、ぜんそく体質の人は注意する。
脚の根元にある白いえらは味がなく、消化もよくないため、なるべく捨てる。

ポイント

カルシウム源としては、殻ごと食べられるサワガニが有効である。
重量感があれば身がつまっている証拠であり、甲羅の色がきれいで関節が黒ずんでいないものが新鮮。
ワタリガニは、甲羅の左右がとんがっていて、ピンク色であるものが美味とされる。
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