アマナツ(甘夏)

産地と属性

ミカン科ムクロジ目。
昭和10年ごろ、大分県津久見市の川野豊氏の夏ミカン園で発見され、昭和25年、川野夏橙(だいだい)として品種登録された。甘夏カン、甘夏ミカンの異名をもつ。当時はあまり注目されていなかったが、昭和30年代から大分県、熊本県、愛媛県で集団栽培が始まり、店頭に並ぶようになってから脚光を浴び、全国的に普及していった。
実が完熟するのは2月~3月だが、寒冷による被害を避けるため、1月に収穫する産地もある。

栄養成分の働き

皮を陰干しにしたものを夏皮と呼ぶ。飲用すれば胃の健康に効果的。お風呂に入れれば肩こり、腰痛、リウマチ、神経痛に有効とされる。
また、クエン酸が多く含まれており、エネルギーを作り出しながら、老廃物を排泄するので、疲労回復に役立つ。

栄養成分

ビタミンC、クエン酸など

注意点

果実をつけたままで冬を越すが、低温にあうと果肉が凍結してパサパサになる「スあがり」という障害が出て商品価値がなくなってしまう。したがって、温暖な地域でないと栽培に適さない。

ポイント

外観は普通の夏ミカンと変わらないが、着色が早く酸が早期に消失するため、甘みが強いので人気がある。
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