海ブドウ

産地と属性

熱帯・亜熱帯地方でとれる海藻の一種。
正式には「クビレヅタ」といい、漢字では「括れ蔦」と書く。
原産地は沖縄県で、おもな産地も同様。
葉の両側に緑の粒(2、3㎜程度の大きさで半透明)がついた形が果物の「ブドウ」に似ており、海でとれることから「海ブドウ」と呼ばれるようになった。
房の形やプチプチした食感が、キャビアに似ていることから「グリーンキャビア」ともいう。
天然ものの収穫は、4月~10月。現在は養殖が進んでいるため、通年での収穫が可能。
冬場は成長に3か月ほどかかるが、5月~7月は1か月ほどで収穫できる。旬は夏。
宮古島では「海の長命草」といい、珍味として昔から親しまれており、低カロリーなのに栄養成分が豊富であるため、美容にいいヘルシーな自然食品として人気を集めている。

栄養成分の働き

特筆すべきは、ミネラル類が豊富であること。とくにナトリウムを多く含んでおり、体内の水分量を調節したり、神経や筋肉を正常に機能させるために働く。
食物繊維が豊富で、便秘を防ぎ、腸内環境をととのえて大腸がんや生活習慣病の予防も期待される。
カルシウムやマグネシウムが多く、骨や歯の形成、抗ストレス作用にも働く。
鉄も含まれており、体内へ酸素を運搬する働きをもち、貧血の防止につながる。
ビタミンB2は、皮ふや粘膜の健康を維持を助ける。
ビタミンAは、成長の促進や美肌に働き、視力の維持や粘膜の健康を守る。

栄養成分

ナトリウム、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB2、ビタミンAなど

注意点

あたたかい地域で育つので、寒さには弱い。また、冷蔵庫に入れるとしぼんで食感もなくなるので、保存は常温が基本。15℃以上の室内なら、5日間ほど保存できる。

ポイント

ポンプつきの水槽に入れておけば、保存は1か月ほど。暗いところは避け、光の当たる場所に設置する。
水分をよくきってそのまま食べてもよいし、酢や砂糖、しょうゆで味つけしてもおいしい。
緑色が薄くなった場合は、蛍光灯などの光を当てると元どおりになる。
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