産地と属性
フランス料理の5種ある基本ソースのひとつ。卵黄とレモン汁、溶かしバター、塩、コショウを温めながら混ぜ合わせ、乳化させて作る。コショウの代りにカイエンペッパーを使う場合もある。
濃厚でありながらさっぱりとした酸味もあり、エッグベネディクトやアスパラガスにかけるソースとしても有名。
ちなみに他4種のソースは、ベシャメル(小麦粉と牛乳)、エスパニョール(牛肉などで焼いた骨を含むブイヨン)、ヴルーテ(鳥・魚・子牛肉などで焼いた骨を含まないブイヨン)、トマトソースとなっている。
名前の由来は、オランダのソースを模して作られたからという説と、19世紀頃にフランスのノルマンディー地方で誕生した卵黄バターソースだったが、第一次世界大戦の食糧難でオランダからバターを輸入したことから「オランデーズソース」という名前になったという説がある。
栄養成分とその働き
卵黄には、エネルギー代謝や疲労回復を助けるビタミンB群、新陳代謝を促し美肌づくりにも役立つビタミンA、免疫力を高めるビタミンDなどのビタミン類が豊富に含まれている。また、特徴的な成分としてリン脂質の一種であるコリンという物質が含まれており、記憶力低下や認知症の予防などに効果を発揮するといわれている。
バター、レモン、コショウ、塩(食塩)の栄養成分については、各々の項目を参照のこと。
注意点
マヨネーズ同様、カロリーは高いので食べ過ぎには注意する。
フレッシュなうちに使い切る方が良いが、作り過ぎた場合は冷蔵庫で2~3日は保管できる。バターが固まるので湯煎で溶かして使うこと。また同じ湯煎する手間を考えれば、冷凍保存した方が長持ちする。
ポイント
自宅で手軽に使いたい場合は、電子レンジで溶かしたマヨネーズをベースに、卵黄やレモン汁、バターを加えて作る方法がある。湯煎をする必要がなく、混ぜるだけでよいため、手間や時間を省くことができる。
また、輸入食品店などではオランデーズソースの素や瓶詰も売っているので、それらを活用する方法もある。