タラコ

産地と属性

タラの卵巣(魚卵)。漢字では「鱈子」と書く。
とくに、「スケトウダラ」の卵巣を塩漬けにしたものをさす。
おもな産地は北海道で、とくに白老町の虎杖浜(こじょうはま)で加工されたものが有名。明治の末期、北海道で、マダラに変わってスケトウダラ漁が発展し、卵の加工が盛んになったことが始まり。
作り方は、卵巣を薄い食塩水で洗って粘液などをとり、その後、食塩を加えて6~8時間塩蔵して浸透させる。淡い紅色をしているため、地域によっては「紅葉子」(もみじこ)とも呼ばれる。さらに赤く着色したものもある。
旬は春。
たまに表面に見られる、濃い緑、または青色のしみは胆汁である。
「生たらこ」は調味されていないもの、「からし明太子」は唐からしに漬けたものをさす。

栄養成分の働き

おもに水分からなる(65%)。
たんぱく質と脂質が豊富で、健康な体を維持するためのエネルギー源として重要な栄養素となる。
ビタミンAも多く、成長を促進し、健康な肌を維持、のどや鼻を細菌から守る。葉酸も多く含まれ、赤血球の形成を助けたり、貧血の予防につながる。
また、ナイアシンも含み、エネルギー生成の補助や、皮ふや粘膜の維持を助ける。ほかにも、ビタミンC・E・B2・B6・B12などが含まれ、美肌やストレスの緩和、老化の防止、ヘモグロビン生成の補助などの働きを担う。
リンやカリウム、亜鉛などのミネラルも豊富で、骨や歯の形成を助けるほか、血圧を調整したり、代謝に必要な成分となる。
多価不飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸を含み、血液中のコレステロールを低下させたり、動脈硬化や血栓を防ぐ働きをもつ。

栄養成分

水分、たんぱく質、塩分、多価不飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、ナトリウム、リン、カリウム、ナイアシン、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、ビタミンE、亜鉛、ビタミンB2・B6、葉酸、ビタミンA・B12など

注意点

コレステロールや塩分が多いため、摂取量に気をつける。

ポイント

そのまま食べても加熱してもおいしく、おにぎりやお茶漬け、パスタの具として、ゆでたじゃがいもとあえてサラダにしたりなど、料理を引き立てる一品として重宝される。焼くとぷちぷちとした食感になる。
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