黒砂糖

産地と属性

イネ科のサトウキビを煮つめて作った砂糖。「黒糖」とも呼ばれている。
サトウキビの原産地は南太平洋といわれており、現在では中南米や熱帯地域で多く栽培されており、黒砂糖はブラジルやインド、中国がおもな生産国。
日本では沖縄県や奄美大島、鹿児島県がおもな生産地となっている。
白砂糖よりもカルシウムを多く含み、さまざまなミネラル分を豊富に含むアルカリ性食品。
かりんとうなどの菓子や地方の銘菓、黒蜜の原料や焼酎などに使われている。
民間療法や漢方では、体を温める作用があると考えられている。
黒砂糖のもつ美肌効果が着目され、化粧品など美容関連の商品にも使用されている。 

栄養成分の働き

糖分は、肉体や頭の疲労を回復させ、気分を落ちつかせることに役立つ。カルシウムは100g中に240mgと、牛乳1本あたりの量(200ml)と同程度含まれている。歯や骨の形成を助け、成長をうながすため、子どもだけなく、骨が弱くなりやすい高齢者にも役立つ。
各種ミネラルが豊富で、マグネシウムが骨の形成の代謝を促進する。鉄は、血液中のヘモグロビンの合成に役立ち、亜鉛は髪の毛の生成や維持に有効。マンガンは、骨の形成を助け、糖質や脂質の代謝に関係する酵素や、抗酸化作用のある酵素などの成分として、成長や生殖に働きかける機能をもつ。
黒い色素成分であるコクトオリゴには、中性脂肪やコレステロールを低下する作用があり、ダイエットにも効果的。
ビタミンB6も含まれ、たんぱく質からエネルギーをつくったり、筋肉や血液の生成に働くため、皮ふや粘膜の健康維持に効果がある。 

栄養成分

炭水化物、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、パテトン酸、ビタミンB6、コクトオリゴなど 

注意点

体によい甘味料とはいえ、とり過ぎは肥満や生活習慣病の発生を招くので、注意する。 

ポイント

かぜのひきはじめや寒気(さむけ)を感じたときは、黒砂糖とショウガ汁を煮つめて冷ましたものを飲むとよいといわれている。
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