チャービル(chervil)

産地と属性

セリ科、1年草のハーブ。
若草色の葉で、初夏になると白いレースのような花が咲く。旬は夏。漢字では「茴香芹」と書く。
原産はヨーロッパ南東部から西アジア。中世のヨーロッパでは、体内をきれいにして新たな命を生み出すと考えられていたため、「希望のハーブ」として復活祭の前に食べる習慣があったといわれている。
パセリに似た姿をしているが、パセリよりも上品で甘い香りと風味があり、やさしい味わいをもつため、「美食家のパセリ」、「グルメのパセリ」とも称される。フランス語では「セルフィーユ」と呼ばれる。
食べるのは葉の部分。刻んでサラダやスープ、オムレツに加えたり、料理や菓子の飾りなどに使うと、よりおいしくなる。ソースにしてもよい。

栄養成分の働き

β(ベータ)-カロテンは体内に入るとビタミンAに変わるが、ビタミンAは胃腸の内壁や気管支などの粘膜を正常に保ち、皮ふの健康を促す働きをもつ。ビタミンCとともに活性酸素を除去し、がんや老化の予防に役立つ。風邪をひいているときにもよい。鉄分は貧血予防に効果的である。

栄養成分

β-カロテン、ビタミンC、鉄分など

注意点

熱を加えると香りが飛ぶ。香りを楽しみたいなら生のまま使う。
乾燥させての保存には向かないので、早めに食べる。

ポイント

β-カロテンは脂溶性なので、油といっしょに使うと体内への吸収率が高まる。
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