パクチー

産地と属性

セリ科コエンドロ属の一年草。
「パクチー」はタイ語で、英語では「coriander」(コリアンダー)」、中国語では「香草」(シアンツァイ)と呼ぶ。
原産地は地中海沿岸で、古くから薬草や料理用として利用されており、その歴史は古い。
ヨーロッパやアメリカ、アジア・オセアニアなど世界じゅうで栽培されており、おもな生産地は、インド、モロッコ、ハンガリー、エジプト、中国である。
日本へは、平安時代に中国から渡来していたといわれており、栽培しやすいので家庭菜園で育てている人も多い。商品として出まわっているものは、おもに青森県で生産されている。
葉や茎はやわらかく生でも食べられるが、クセのある独特の香りが苦手な人も多い。
タイ料理やインドネシア料理などのエスニック料理、西洋料理では煮込み料理、肉・魚料理、スープ、パンなどの香りづけに欠かせないハーブである。
アルコール飲料のアクセントや、精油成分から抽出したエッセンシャルオイルは入浴剤などにも利用されている。

栄養成分の働き

ビタミン類が豊富であるのが特徴。
とくにビタミンCを多く含み、抗ストレスや美肌に有効である。
ビタミンB2、ビタミンAも含み、皮ふや粘膜、髪を強化して健康を維持する。
「老化防止ビタミン」と呼ばれるビタミンEを含んでおり、過酸化脂質を抑制して老化予防に働くほかに、がんや動脈硬化など生活習慣病を防止する。
カルシウムや鉄分も含み、丈夫な骨や歯の形成、貧血の防止に役立つ。

栄養成分

ビタミンA・B2・C・E、カルシウム、鉄など

ポイント

香りには、食欲を増進させて消化器官の活動を促す働きがあるといわれている。
食欲不振のときは、スープやおかゆにちらすとよい。
長期保存をする場合、縦に入る大きさの容器に、根の部分がひたるくらいの水を入れ、密封状態にして冷蔵庫で。
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